大川組子の茶托


神(デザイン)が細部に宿るモノ。

古くから建具や欄間として重宝されてきた大川組子。細かく割った木材を組み合わせて、幾何学模様を形成した緻密な木工細工は、さながら小さな曼荼羅のよう。本来、客人の茶碗を運び、受けとめるのが茶托の役割だが、これは茶を手に取り本来の役目を離れたときにふとした驚きをあたえる。

光をデザインし、
影をつくりだす
大川組子。

約三百年の歴史を誇る木工細工「大川組子」は、クギを使わずに細かく割った木材を一つ一つパズルのように組みながら、精巧な幾何学模様に組み合わせていく木工細工。書院・障子・欄間などに取り入れられ高度な職人の技によって生まれる伝統工芸です。大川にはかつて参勤交代に使われた肥後街道があり、宿場町の面影や酢造業の老舗など、江戸時代から続く屋敷が今もなお残っています。その肥後街道にある屋敷の一つ、旧吉原家住宅(一般公開)には欄間や障子などの建具に大川組子が施され、現在でも当時の様子がうかがえます。光をデザインし、影をつくりだす大川組子。空間に表情が生まれ、四季の気配を感じさせます。江戸時代までの大川組子は比較的にシンプルなものが多いですが、やがて細かく精巧な幾何学模様に変化していきます。自然との調和を楽しむ、先人たちの粋なデザイン。先人の技と心の蓄積の上にインテリアの街・大川の今があり、これからがあります。

 

 


精巧な職人技が生み出す
現代の曼荼羅。

組子の材料には、主に秋田杉を使う。年輪が詰まった、きめの細かい良質の国産杉だ。まず、「地組(じぐ)み」と呼ばれる骨格部分を木材で作る。小さな三角形が連なる「三組手(みつくで)」が基本形。地組みに、小さな木製のパーツをはめ込んでいく。木材には、専用の道具で微妙な角度をつける。微細な誤差も許されない。「紙1枚の世界。1ミリなんてずれたら地組みに入らんです」と木下さん。数百、数千個を組み入れ、かんなで全体を整えて完成する。職人の腕、道具の質と手入れ。何一つゆるがせにできない。デザインは2百種類以上あるという。気の遠くなるような、細かい作業の積み重ね。「器用かどうかではなく、好きか嫌いかだと思います」きっぱりと、確信を込めて言う。組子の魅力は「光と影」と木下さんは言う。日本家屋では、精緻な欄間や障子の組子が光を透かし、畳やしっくい壁におぼろな影を揺らしてきた。 陰影礼賛。日本人が愛してきた光と影の世界。

 


伝統美を伝えたい。

建具職人の家に生まれ、父の職場が遊び場だった。「おやじの跡を継ぐ」。高校卒業後、やはり建具生産地として知られる栃木県鹿沼市の職人に弟子入りした。1980年代前半。世がバブルへの階段を駆け上った時代に、月給1万円で親方宅に喜々として住み込んだ。親方の工房には、組子の商品が次々に運ばれてきた。鹿沼組子と呼ばれる名品である。「こんな仕事があるのか」。大川市も組子の産地だが、これまで建具一筋で組子に目が向かうことはなかった。異郷の地で、故郷につながる伝統の美を再発見した。「組子を学びたい」。ツテを頼り2年後、組子職人にあらためて弟子入り。6年間の修業を経て、26歳で帰郷し、組子職人となった。職人になるには10年近く学ぶ必要があり、現在、全国に100人ほどしかいないという。かつて障子や欄間などに用いられてきた組子は、住宅の洋風化が進み、床の間や障子のない家も珍しくなくなった今、「日本の風土がはぐくんできた組子の伝統美を伝えたい」と木下さんの想いだ。


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○木目をいかすためにオイル仕上げをしています。汚れは、軽く湿った布巾などで拭き取ってください。
◯天然の素材ですので色や木目が画像と異なります。ご了承ください。


大川組子の茶托

価格:37,646円(税込み)
素材: チェダー、ウォールナット、竹
サイズ: 82×95×12mm
(檜箱入5個セット)

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※2016年現在、写真と実物のデザインが若干異なっています。お求めの際は一度ご連絡ください。


製作者:木下木芸
〒831-0005
福岡県大川市大字向島1037-1

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